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創業150周年を迎えたタグ・ホイヤーの注目新作!



クロノグラフの新定番!


スイス製スポーツ・ウォッチの名門、タグ・ホイヤーは、今年で創業150周年を迎えた。
その記念すべき年に登場した新作が「カレラ 1887 クロノグラフ」だ。
最新カレラが登場するに至るまでの歴史的背景、そして電気自動車「テスラ」やコンセプト・ウォッチ「ペンデュラム」など今年のタグ・ホイヤーのトピックスとともに新作の魅力を紹介する。
文=柴田 充

タグ・ホイヤー カレラ 1887 クロノグラフ
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タグ・ホイヤー カレラ 1887 クロノグラフ
話題の自社ムーブメント「キャリバー1887」を搭載するカレラ・シリーズの新作。文字盤は縦配列のインダイアルにもかかわらず、立体感のあるアップライトのインデックスなどのディテールにより、初代モデルを彷彿させる。自動巻き。ステンレススチール・ケース&ブレスレット。ケース径41mm。100m防水。9月発売予定。39万9000円。


 今年のバーゼル・ワールドでタグ・ホイヤーのCEO、ジャン-クリストフ・ババン氏は例年にも増してエキサイトしていた。それもそのはず、創業150年という記念すべき年なのだから。「歴史的なタイミングに立ち会えてとても興奮しています」と率直にいった。
 新開発の自社ムーブメント「キャリバー1887」は、技術のルーツともいえる振動ピニオンを新設計し、高級クロノグラフの証であるコラムホイールや高効率の両方向巻き上げ方式を採用する。この最新鋭ムーブメントの搭載第1号に選ばれたのがカレラだ。なにしろ40年以上のロングセラーを誇るブランドの象徴であり、そのスタートを飾るにふさわしいモデルはこれをおいてほかにない。「初代カレラを手がけたジャック・ホイヤー氏が再び監修しました。まるでタイムスリップして、名作誕生の瞬間に立ち会ったような感覚でしたね。オリジナル・カレラのスピリットに導かれた素晴らしいデザインになった。そこが嬉しいです」
 伝統を尊重する一方で、未来へのアヴァンギャルドな取り組みも行っている。それがヒゲゼンマイのない磁性式脱進機を備えたペンデュラム・コンセプトだ。
「かれこれ5年以上取り組んできた技術ですからね。昨年はモナコ40周年でV4が発表できたし、幸運です。もしかしたら磁力で幸運も引き寄せたのかもしれませんね」と微笑む。
 今年、ペンデュラムは話題のEV、テスラとともに世界を巡る。それも走り続けるタグ・ホイヤーにふさわしいユニークなプロジェクトだ。

カレラは進化する!
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カレラは進化する!
右/初代カレラは1964年に誕生した(生産終了)。手巻き式でスモールセコンドと30分積算計のふたつのインダイアルを搭載する。 中右/2002年に登場した自動巻きクロノグラフ。12時間積算計をくわえ、3インダイアルになった。2007年までクラシックラインとして生産が続けられた(生産終了)。 中左/カレラ誕生40周年にあたる2004年に現行の自動巻クロノグラフ タキメーターが登場した。縦配列のインダイアルに、ベゼルには初のタキメーターをくわえ、現代のスポーツ・クロノグラフのベンチマークとなった。 左/新作1887 クロノグラフ。細部は熟成進化を遂げつつ、カレラの系譜にあることがわかる。
振動ピニオン



1887 振動ピニオン
クロノグラフの作動機構においていまも主流となっている「振動ピニオン」は創業者エドワード・ホイヤーが1887年に発明し、特許を取得した。自社の「キャリバー1887」はこの振動ピニオンを新設計し、偉業に敬意を表する。ネーミングもここに由来する。
ジャック・ホイヤー



1964 ジャック・ホイヤー
伝説のレースに着想を得て、1964年にカレラの名をつけたのが現在タグ・ホイヤーの名誉会長を務めるジャック・ホイヤー氏だ。直系4代目にあたり、歴代の代表作を手がける一方、モーター・レーシングとの結びつきを強化し、現在のタグ・ホイヤーの礎を築いた。
クロノマティック



1969 クロノマティック
タグ・ホイヤー(当時ホイヤー社)はじめ、4社の共同開発で1969年に世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントが誕生した。ケース・サイドの左側に配置されたリュウズを特徴にし、モナコ、オウタヴィア、カレラの3モデルに搭載された(生産終了)。
カレラ復刻



1996 カレラ復刻
初代カレラのイメージを受け継ぎ、1996年にカレラが復刻された。レマニア製の手巻きムーブメントを搭載、3インダイアルのノン・カレンダー仕様で、12時位置には当時のホイヤーロゴを掲げる。これがきっかけとなり、人気が再燃。2002年まで生産が続けられた。
カレラ 自動巻 クロノグラフ タキメーター



2004 カレラ 自動巻 クロノグラフ タキメーター
40周年を迎えた2004年にカレラはフル・モデルチェンジをはたした。クロノグラフの新たなスタイルとして大ヒットし、多くのフォロワーを生んだ。ステンレススチール・ケース&ブレスレット。ケース径41mm。36万7500円。


2010 テスラ・ロードスター
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2010 テスラ・ロードスター
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2010 テスラ・ロードスター
創業150周年を祝したワールド・エキシビジョン「先駆者たちの冒険旅行」が現在開催中だ。これはタグ・ホイヤーの歴史的名作やタグ・ホイヤー テスラ ロードスターが展示されるもの。スイスで開催されたキック・オフ・パーティには、CEOのジャン-クリストフ・ババン氏と名誉会長ジャック・ホイヤー氏の呼びかけに、アンバサダーのレオナルド・ディカプリオがかけつけた。日本では東京ミッドタウン・アトリウムにて7月9日〜11日まで開催される。


タグ・ホイヤーのコーポレートカラーのグリーンとレッドをアクセントにしたテスラ・ロードスターが世界を巡っている



タグ・ホイヤーのコーポレートカラーのグリーンとレッドをアクセントにしたテスラ・ロードスターが世界を巡っている。センターコンソールにはストップ・ウォッチ、リア・シェルフ上には今春発表されたばかりの「タグ・ホイヤーペンデュラム・コンセプト」を載せる。
タグ・ホイヤーのコーポレートカラーのグリーンとレッドをアクセントにしたテスラ・ロードスターが世界を巡っている
タグ・ホイヤー ペンデュラム・コンセプト
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2010 タグ・ホイヤー ペンデュラム・コンセプト
モナコV4での動力伝達の革命に続く、次なる挑戦は脱進機に向けられた。従来、時計の調速機構に採用されていたヒゲゼンマイをなくし、世界初の磁石を用いた振動子を採用する。現在はコンセプトの域に留まるが、すでに動作テストが続けられ、製品化も視野に入っている。手巻き。ステンレススチール・ケース。ラバー・ストラップ。価格・発売時期未定。
8時位置にある新開発の脱進機
8時位置にある新開発の脱進機

8時位置にある新開発の脱進機。ブリッジに支えられたアーム状のテンワの底部にある振り座に4つの磁石を埋め込んでいる。同じく磁石を配した楕円状の周縁部分との間に生まれる磁場によって動力を生み出している。



※価格は雑誌掲載当時のものです。


2010年8月号掲載



 
 
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予めご了承くださいますようお願い申しあげます。



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