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ENGINE編集部による比較テスト! POINT 4 パッケージ&デザイン


NISSAN GT-R & PORSCHE 911 TURBO
(写真上)NISSAN GT-R
(写真下)PORSCHE 911 TURBO



“価格を超えた価値”あるクルマのチャンピオンはどっちだ!?


POINT 4 パッケージング&デザイン

  スカイライン vs ポルシェ911


話すひと=鈴木正文+今尾直樹+村上 政+齋藤浩之 写真=望月浩彦


執念のエンジニアリング

齋藤 パッケージングはGT-Rの強みのひとつ。2+2で荷物もたくさん積める。2人しか乗れなくて、荷物もつめないスーパーカーとは違うんだと力説しているところ。じつはそこに911という先達がいたわけだけれどね。
スズキ どっちが使えるかといったらGT-Rのほうが使えるね。
村上 ポルシェのトランクはけっこう広いけど、大きなスーツケーツは載せられない。後席も狭い。
今尾 でも、ポルシェのほうが気が楽じゃないですか。ちっちゃいから取り回しが楽。911はあのサイズで、あのホイールベースの短さで、リア・エンジン(RR)であんなに安定してるんだからスゴイ。
齋藤 RRのネガをつぶすと同時に、利点を積極的に引き出してきて、それをベースに4駆をつくってスタビリティも確保した。だから、ホイールベースの短さも生きている。
スズキ 911についてRRだからという批判は当を失した気がするね。911はRRであることが原罪とされていたけど、いまそれを持ち出しても意味がない。ネガがないもん。
齋藤 いいところばっかり。執念のエンジニアリング。
スズキ RRだから、ヌオーバ・チンクエチェントみたいなものでしょ。
齋藤 あっちは進歩しないで終わってしまった……。57年から75年で。
村上 だけど、スポーツカーのパッケージングとしてはポルシェのほうが優れていると思う。というのは、GT-Rは着座位置が高すぎる。
齋藤 あれはちょっと気になるよね。
スズキ でもそれはGT-Rのコンセプトの問題だから。ハコのああいうのがGT-Rなんだから、あれはあれでいいと思う。低いのをつくるとなったら、別物になる。
齋藤 いままでの概念のスーパーカーと何が違うのか、といったらやっぱりヒップ・ポイント。でもそこにGT-Rのアイデンティティがあるんだったら、しようがない。



安っぽくない

スズキ スタイリングは、イギリス人はきれいだっていうんだけど、僕もそこまでは思わないけれど、プロファイルはきれいなクーペラインで、上手にできていると思う。前と後ろは、存在感がある、としかいいようがなくて、きれいとも醜いとも、いえない感じがする。
齋藤 プロトタイプが03年の東京モーターショウで出たでしょ。そのときは、これで出るのかと思ったけど、乗るとこのスタイリングしかなかったと思うから不思議だよね。
スズキ GT-Rにとって伝統はスカイラインしかない。ポルシェのようにつくることは考えられないし、ましてフェラーリのようなデザインは考えもしなかったと思う。スカイラインGT-Rにおいてしか存在しなかったモノを原型とせざるを得ない。だから、こういうモノとしてしかなかった。インテリアはどう?
齋藤 すごくいいと思う。「マルチファンクションメーター」も楽しかった。いろいろ切り替えてみたよ。
村上 ぜんぜん安っぽくない。
齋藤 よくぞこの値段でこの内装、と思った。これで1200万円だったら、もうちょっとがんばってよという気がするけど、800万円でどこも責められるところがない。スタンダードのスカイラインよりずっといい。中身を表しているという意味では、911ターボに勝っていると思うな。ターボはいま、迷いが出てるでしょ。GT3とかGT2のほうがずっとかっこいい。
村上 そうですか。厳しい意見。
齋藤 不思議なのはスカイラインに見えること。われわれの印象からすると、いまのスカイラインよりスカイラインだよ。
今尾 R34に似てるね。
スズキ 似てる。そこがカッコイイところ。世界的にライバルがいない。これで800万円だからね。



NISSAN GT-R
NISSAN GT-R前席の着座位置が高いのは実用性を考慮して。後席は911より広いがおとなには狭い。
PORSCHE 911 TURBO
PORSCHE 911 TURBOポルシェの文法通りの運転席まわり。911の後席は荷物用と考えたほうが円満。





マルチ・パーパス適合性を高める+2後席の備え。


ポルシェがRRレイアウトをここまで引っ張りえたのは、それがもたらす大きな利点があったからである。2.4mにも満たない短いホイールベースとしながら2+2のキャビンが可能なのはRRだからで、しかもフロントにストラット・サスペンションを使うことで有効なトランク・ルームさえ確保できている。水平対向エンジンが可能にするファストバック・スタイルはボディの強度、剛性でも有利に働いている。一方のGT-Rは911に勝る居住性と荷室容量を確保してマルチ・パーパス・ハイパフォーマンス・カーを実現しているが、FRレイアウトとしてオーソドックスな3ボックス形態のボディは、結果的に大柄なものにならざるを得ない。スタイリングはGT-Rのアイデンティティを貫くもので強い説得力を備えている。
NISSAN GT-R
 
 
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