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メルセデスSUVのリーダー、Mクラスがモデルチェンジ!


メルセデス・ベンツ ML350 01
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Mercedes-Benz ML350


熟成したワインのようだ。


7年ぶりに全面改良なったMクラス。先陣をきって上陸した
ML350 4マチック・ブルーエフィシェンシーに乗ってみた。
文=塩澤則浩(本誌) 写真=望月浩彦


 アメリカで増えつつあったSUVの需要に応えるべく、初代Mクラスが登場したのは1997年。アラバマ工場で生産されたそれは、良くも悪くもアメ車的な大味なところがあったけれど、大幅に品質が改善された2代目を挟んで今回上陸した新型は、さらに質感がアップした。ズバリ、最良のMクラスである。
 ベンツには、Gクラスというイメージ・リーダー的存在のSUVがあるが、とにかく基本設計が古い。高速オンロード性能はもはや限界だし、その人気ゆえに変えられないデザインに起因する空気抵抗の悪さは、そのまま燃費の悪さに直結する。その点、Mクラスはまだまだ伸び代が大きい。
メルセデス・ベンツ ML350 02
 外観の印象はキープコンセプトながら、細部は徹底的に改良され、空気抵抗の値はなんと初代プリウスと同じ0.26だ。さらに言えば、見た目もいい。他のメルセデスと同じイメージのフロントのデザインは精悍で、若々しさもある。
 新型Mクラスの最大の美点は、まるでEクラスに乗っているような居心地の良さにある。街中でも高速道路でも実にしっとりしている。それだけなら単に乗り心地のいいSUVだが、速度が上がるにしたがってフラットになり、絶大な安心感があるのだ。可変ギア式の電動パワー・ステアリングの感触も軽すぎず重すぎず、ちょうどいい。富士山周辺の山道も走ってみたが、BMWのX5のようなSUV離れしたキビキビ感はないものの、徹頭徹尾、乗る人に優しい安定感と安心感を与える仕立ては感動的ですらある。

メルセデス・ベンツ ML350 03
メルセデス・ベンツ ML350 04

全長×全幅×全高は4845×1925×1795mm。ホイールベースは2915mm。アイドリング・ストップもする直噴3.5リッターV6の最高出力は306ps/6500rpm、最大トルクは37.7kgm/3500-5250rpm。価格は750万円。




荒々しさは微塵もない

 人当たりの良さは、306ps/6500rpmの最高出力を発揮する可変バルブタイミングを採用した直噴式の3.5リッターV6も同じだ。回転フィールはあくまでもスムーズで、パワーにものを言わせるような荒々しさはない。AMGスポーツパッケージとグラス・ルーフを装備した試乗車の車重は、ノーマルより100kgも重く2220kgもあるので、さすがにエコ・モードではもたつくこともあったが、オフにすれば不満らしい不満は見つからない。
 音も静かで、上質なクルージングが堪能できる。もし溢れるような力強さがお好みなら、秋以降に遅れて上陸する3Lディーゼル搭載のブルーテックか5.5リッターV8の63AMGという手もある。ディーゼルは5リッター並みのトルクが自慢。63AMGなら525psだ。確かに速さは魅力。でも、上質さが増したMクラスのラインナップの中で、熟成したワインをじっくり味わうような愉しみ方ができるのはベーシックな3.5リッターV6のML350だろう。長くつき合える良質なメルセデスである。

メルセデス・ベンツ ML350 05
メルセデス・ベンツ ML350 06

豪華ではないが、質感が向上した室内。トリム類に仕込まれたLEDのアンビエントライトが夜間の室内を演出する。ナッパレザーのシートやステアリングはAMGスポーツパッケージのオプションだ。






(2012年9月号掲載)
 
 
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