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老舗からの回答。新型メルセデスSクラス・ハイブリッドは凄い。


MERCEDES-BENZ S-CLASS HYBRID LONG/メルセデス・ベンツSクラス・ハイブリッド・ロング
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MERCEDES-BENZ S-CLASS HYBRID LONG/メルセデス・ベンツSクラス・ハイブリッド・ロング



25%も燃費が良かった!


メルセデス・ベンツの“ハイブリッド”Sクラスがついに日本でも発売された。
上海モーターショウでデビューを飾ったばかりだから、タイムラグ極小の日本導入だ。
早速催されたプレス向け試乗会では、最新仕様のS550が伴走車として用意された。
果たして燃費改善は予想以上。そして、完成度の高さも、さすがはメルセデスなのだった。
文=齋藤浩之(本誌) 写真=望月浩彦


 う〜ん、と唸らざるをえなかった。試乗会の基地へ戻ってから燃費計を確認すると、10.5km/リッターと出ていた。車輌重量が優に2tを超す堂々たるサルーンの燃費としては、望外に優れた値だ。281kmを走っての結果だからフロックではない。
 高速道路主体の試乗が好結果に結びついたとも一概には言えないと思う。なぜなら、高速巡航ではアイドリング・ストップ機構の恩恵に与る機会がほとんどなくなってしまうからだ。高速巡航する際にはとくべつにエコランを心がけたりすることはしなかった。普通に走らせてどうなのかが知りたかったからだ。試乗にはS550ロングを随行できるというので、それと終始同じペースでコンボイを組んで走った。もちろん、スリップストリーム効果によって走行抵抗に違いが生まれないように、十二分に車間距離をとるようにした。
 同じように同じ距離を走ったS550の燃費は8.4km/リッター。この数字自体、褒められていい。マイナーチェンジで細部に手が入り、高効率化が進んだ新型Sクラスだからこそといえると思う。それと比較してなお、ハイブリッド・ロングは25%も燃費が良かったのである。
 普通のオットー・サイクル・ガソリン・エンジン搭載モデルではなくハイブリッドを選ぶひとにとって、この一目瞭然の燃費改善効果は、大きな説得力をもつと思う。素の状態でも車輌価格が1400万円にもなるクルマを購入するひとが燃料代を事細かに気にするかどうかは別として、その低燃費がそのまま二酸化炭素排出量の大幅削減に直結することを思えば、ハイブリッドを選ぶに十分な理由となるはずだ。
 さすがはメルセデスと思うのは、小さなエンジンと組み合わせて、シリーズ内のどのSクラスと比べても低燃費という結果に導いたことだ。
 マイナーチェンジした新型Sクラスには、このハイブリッド・ロングの他に350(10・15モード燃費8.6km/リッター)、550(ショートとロングともに同7.5km/リッター、4マティック・ロングは7.4km/リッター)、さらには600ロング(5.9km/リッター)と選べるが、それらのどれと比べても、ハイブリッド・ロングの11.2km/リッターという10・15モード燃費は字義どおり桁違いに優れている。
 それでいて、走らせてみれば、Sクラスに期待する力強さを立派に携えている。動力性能はS350より優れている。このハイブリッド・モデルが350と同じ排気量の3.5リッター・エンジンを使いながら、トランクリッドにS400のバッヂをつけているのはそれが理由である。


MERCEDES-BENZ S-CLASS HYBRID LONG
東京品川を出て、千葉、茨城と足を延ばし、同じルートで品川へ戻った281kmで、Sクラス・ハイブリッド・ロングは10.5Km/リッターを記録した。意識的なエコランは一切なしでの数値。車輌重量2070kgのクルマとしては望外の好燃費だ。伴走したS550ロングは同じように走って8.4km/リッターだったから、じつに25%も燃費(二酸化炭素排出量)が良かった。ハイブリッド化によるネガなしで、ここまでの結果を出すのがメルセデス流。



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