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アストン・マーティン・ラピードは、期待を遥かに超える出来栄えだった!


色使いが変わるだけでこれほど印象が変わる
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色使いが変わるだけでこれほど印象が変わる。フェイシアのRL_Pアクセント・パネルはこのウォルナットが標準。他にマホガニー、竹、タモ、バーズ・アイ・メイプル、オリーブ・バール、ピアノ・ブラック、アルミが選べる。
いつまでも走っていたい!

 レクチャーを終え、冷たい雨のなか小走りに駐車場へ駆けつけると、そこにラピードが待っていた。ひとりで運転していいという。カメラマンのニックのフォーカスSTをキムが運転して、先導してくれるらしい。
 勝手知ったる地元の道、キムはけっこうなペースで水しぶきを上げながら、緩やかな丘陵地帯を駆けていく。ペースが少しずつ上がっていく。こちらのウデを測っているのだろう。
 素晴らしい。これは本物のドライバーズ・カーだ。ステアリングもサスペンションもパワー・トレインも、どこにも文句のつけようがない。ドライビング・ポジションも理想的だ。
ASTON MARTIN RAPIDE/アストン・マーティン・ラピード
 ズシリとした重厚感を湛えながら、しかしかったるさや重々しさとは無縁のまま、思いどおりにクルマが動く。狭いB級道路には満足に路肩もない。そんな道でも全幅1.9mを超えるラピードはストレスを何ら感じさせない。左にあと何cm、センターラインにあと何cmという、まるで小さなスポーツカーのような走り方ができる。ホイールベースがDB9より25cm伸びた分を相殺すべくわずかにレシオが高められ、ロック・トゥ・ロックが3回転ちょうどになったステアリングは速すぎず遅すぎず。的確な路面フィードバックを返す濃密で艷やかなフィールが嬉しい。
 走り方に合わせて、5段階のセット・アップを自動的に選択するアダプティブ・ダンピング・システムの働きぶりも申し分ない。ノーマル・モードのままで、ファスト・ドライビングを好むドライバーの意にかなうものにチューニングされている。パワー・トレインの制御プログラムをスポーツに切り替え、パドル操作でマニュアル変速モードにすると、夢のようなマシンになる。路面が乾いていれば、挙動安定装置のモードをもう少し大きなスリップ・アングルを許容するトラクション優先の“スポーツ”に切り替えて、さらに大きな喜びを得ることができるだろう。深々とビートを刻みながら後方へたなびく12気筒サウンドを聞きながら、いつまでも乗っていたい、という欲望がふつふつと湧き上がった。
 置き撮りのために立ち寄ったコッツウォルズの町で、雨に濡れて佇むラピード。それはまるでサラブレッドのように凛々しく見えたのだった。

ラピード用のヘッドライトはバイキセノン球を使った“1つ目”タイプ
(写真中)ラピード用のヘッドライトはバイキセノン球を使った“1つ目”タイプ。ポジション・ランプは眉毛になる。

ASTON MARTIN RAPIDE/アストン・マーティン・ラピード
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 アストン・マーティン・ラピード
駆動方式フロント縦置きエンジン後輪駆動
全長×全幅×全高5019×1929×1360mm
ホイールベース2989mm
車両重量1950kg
エンジン形式自然吸気V型12気筒DOHC48バルブ
総排気量5935cc
最高出力477ps/6000rpm
最大トルク61.2kgm/5000rpm
変速機“タッチトロニック2”6段AT
サスペンション形式 前ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション形式 後ダブルウィッシュボーン/コイル
ブレーキ 前後通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ 前/後245/40R20/295/35R20
日本市場納車開始時期2010年第2四半期以降
標準車両本体価格2268万円




(2010年4月号掲載)


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